日刊スポーツ評論家の鳥谷敬氏(41)が古巣阪神の戦い方に納得した。
チームは最下位中日に敗れて2連敗を喫したが、今季から二塁にコンバートされた中野拓夢内野手(26)が好プレーを連発。虎の大先輩は中野を乗せた2つの「隠れたファインプレー」に注目した。【聞き手=佐井陽介】
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5回表に飛び出した阪神二塁手、中野選手の好守2連発は目を見張るものがありました。中日先頭の2番大島選手が青柳投手を強襲したゴロを素手でキャッチして、素早いスナップスローで1アウト。さらに3番アルモンテの二遊間を抜けそうなゴロを「これしかない」というタイミングで飛びついて捕球し、正確な一塁送球で2アウト。もちろんどちらも中野選手の守備力が褒めたたえられるべきプレーでしたが、この2つの守備を呼び込んだのは岡田監督と一塁大山選手の「隠れたファインプレー」だったように感じました。
直前の4回表、中野選手は7番村松選手の正面へのゴロをファンブルしています。慌てて一塁送球に持っていきましたが、間一髪のタイミングは1度はセーフと判定され、Eランプがともりました。ここで岡田監督がすかさずリクエストを要求。判定がアウトに覆ったことで、中野選手は今季初失策を消してもらう形になりました。振り返ってみても、エラーがリクエストで消えるパターンはなかなか珍しいものです。当然、中野選手は心情的に相当プラスの感情が芽生えたことでしょう。
さらに言えば、このプレーが成立したのは大山選手が難しいハーフバウンド送球を巧みに捕球してくれたおかげでもあります。岡田監督の判断力と大山選手の捕球技術が中野選手を乗せた、と表現しても大げさではないはずです。遊撃木浪選手と二塁中野選手はいまだ今季失策はゼロ。一塁に安定した守備力を持つ大山選手を固定している点も、チームの守備力アップに好影響をもたらしているのかもしれません。守備から乱れるケースが減れば、チームは大崩れしなくなるものです。岡田監督が理想とする守備力重視のチーム像に、徐々に近づいているのではないでしょうか。(日刊スポーツ評論家)




