今季はもどかしい試合が続いている巨人だが、なんとか連勝を続けて勢いをつけたいところだったろう。しかし、勝負の世界は甘くない。9回同点に追い付かれ、延長戦に入った10回には一挙に6点を奪われて大敗。ただ、同点にされた守護神・大勢を責めるつもりはない。問題なのは勝ち試合で見せた「詰めの甘さ」だろう。
9回のマウンドに上がった大勢は1アウトを取った後、代打の韮沢にセンターオーバーの二塁打を打たれた。1点をリードされている広島は代打の松山を送った。
投手はストッパーの大勢であり、当然、勝ちにいかないといけない試合だろう。このケース、外野はシングルヒットでもバックホームでアウトにできる位置で守らなければいけない。そして松山は長打力があるが左打者。逆方向に飛ぶ打球は松山本来の打球ではないし、レフトの岡田は前進守備を敷きやすかったはず。しかし、守備位置は定位置のままだった。
野球の神様は、こういう“ミス”を許してくれない。松山の打球はドン詰まりで、レフトが前進守備を取っていればなんでもないフライでアウトになっていたが、同点に追い付かれる手痛いタイムリーに。延長戦に突入させてしまった。
勝たなければいけない試合だった。試合前まで2勝4敗と苦手にする広島だが、先発した横川が6回を1失点のピッチング。特に6回無死一、二塁のピンチでは、最後の力を振り絞るように真っすぐで攻めて無失点。94球を投げ、いつもは早めの継投策に出る原監督の続投にこたえた。
若い左腕の「奮投」に応えるように、丸の逆転2ランが飛び出した。しかし下位打線から始まる7回には、2つの四球と暴投、犠牲フライであっさり同点に追い付かれている。2番手で登板した直江の8番上本へ出した四球は痛恨だし、1死二塁からの暴投は、キャッチャーの大城には止めてもらいたかった。
記録には残らないとはいえ、これだけミスが出れば勝てる試合にも勝てなくなる。唯一の収穫といえば、横川の自信だろう。その自信も、勝ち星をつけて勢いをつけてあげたかった。(日刊スポーツ評論家)
































