首位阪神が、今季7度目のサヨナラ勝ちで今季最長の5時間7分超えの大熱戦を制し、連勝を今季最長タイの「9」に伸ばした。広島3連覇監督の緒方孝市氏(54=日刊スポーツ評論家)が快進撃の要因を解説した。
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阪神は接戦での強さが際立っている。その要因はやはり先発を含めた投手陣のがんばり、守備の堅さにある。高い守備力は岡田野球の象徴ともいえる。
継投で、ポイントとなったのは12回2死走者なしの場面だ。村上を打席に迎え。投手コーチがマウンドに指示を出しにいった。ここは四球はオッケーで、本塁打を打たれることは絶対にダメ。もちろん、セオリーとして分かっているのだが、口頭でしっかりと伝達することで、選手のベストのパフォーマンスを引き出す。結局、カウントが悪くなり、申告敬遠で歩かせたが、ベンチは当然、四球を想定している。続いて投入した馬場がきっちりと役割を果たした。先頭の武岡からの流れをベンチが読み切った采配。念には念を入れた最善の継投策だった。
12回の場面をポイントと言ったのは、シーズン終盤にさしかかった時期に、首位にいる阪神にとって、引き分けは勝ちに等しい。継投によって、負けがなくなったことが、サヨナラ勝ちにつながった。
5回までの失点の内容は決していいものではなく、流れはヤクルトに傾きかけていた。それが桐敷や岩貞、加治屋らが抜群の投球内容を見せ、再び流れを引き寄せた。暑い夏場でも、簡単には失点しないリリーフ陣が9連勝という快進撃を支えている。1点差ゲームは20勝7敗。これは素晴らしい数字で、結果と内容が伴ったものだ。
私が指揮を執っていた時は、この時期に1位であっても、ゲーム差は考えなかった。2位以下のチームの勝った、負けたという結果には目を通すが、本当に勝負がかかってくるのはまだ先だ。とはいえ、大きな大きな1勝だ。2、3位はがっくりくる。




