阪神の“1人旅”が始まろうとしている。カード初戦に敗れた阪神だが、9回に2点差に引き離して逃げ切った。これで後半戦は8カード、22試合を戦って連敗がない。
山田 ここにきて阪神を追いかけることのできるチームは広島だけだった。広島の投手起用からはあきらめない姿勢を感じたものだが、他チームからは伝わってこなかった。阪神はわずか1点リードだったところを、9回にダメを押せるところに不思議という強さがある。連敗しないのは得点力が上がったからで、どこからでもチャンスが作れるし、1、2番が機能しているからだ。
阪神は1点ビハインドの2回1死二、三塁、広島九里から8番木浪の適時打で追いつくと、近本、中野の連続タイムリーで4点を奪った。先発大竹は6回2死二塁から上本の中前適時打で1点差になったところで降板し、桐敷にスイッチとなった。
山田 先発した九里、大竹の2人に言えることだが、球審にきわどいところのストライクをとってもらえなかった。どちらも打たせてとるタイプだけに苦労した。明暗を分けたのは6回裏無死一、二塁、4番西川の一直が併殺になった紙一重の場面だ。あの打球が抜けていれば試合の行方はわからなかった。久しぶりのマウンドだった大竹だが、左打者に打たれて調子が上昇する気配はなかった。そこで交代でもよかったが、チームに余裕があるからか、続く上本にも投げさせることになったのだろう。
2位広島とは前半戦終了時点で1ゲーム差だったが、ここで8ゲーム差まで開いた。
山田 どっちも、どっちの戦いだった。ただ阪神に点灯した“マジック”というのは、選手の励みになって、チームのパワーになる。もはや阪神を追いかけるチームは見当たらない。
【取材・構成=寺尾博和編集委員】




