阪神が巨人に勝って、広島が敗れた。阪神が踏みとどまったことで、依然として「3強」がもみ合う気配
が続いている。
山田久志氏(日刊スポーツ評論家) ここまできたらチームの好不調は関係ない。勝つか、負けるか。結果がすべての時期に入った。一つの勝ちで乗っていくこともあれば、一つの負けでガタッと崩れることもある。阪神は巨人に連敗しなかったのは大きい。岡田監督の“ひねった”というべき選手起用が、いい結果をもたらしたということだろう。スタメンから佐藤輝を外し、4番は大山を上げるのかなと思ったら、森下を抜てきした。7回は3番に起用した渡辺が決勝打でチームを救った。そして明暗を分けたのは、両チームの「リリーフ力」の差だった。
巨人は同点の7回に高梨を投入したが、1死満塁の場面で渡辺が左中間を破る3点二塁打で打ち砕いた。するとその裏の阪神はゲラをつぎ込んだ。ゲラが「7回」に投げるのは来日初。8回はプロ入り初の3連投になった桐敷、9回は岩崎で逃げ切った。
山田 7回は高梨の自滅だった。阪神が7回にゲラを投入したのは、巨人が3番坂本からの打順で、ピッチャーが入っていた5番も右打者が代打でくることが想定できたからだろう。今後も「ゲラ-岩崎」「岩崎-ゲラ」の順番も関係なく、その状況によって突っ込んでいくことが考えられる。また才木の後を受けた石井が、6回のピンチを抑える仕事をしたのも見逃せなかった。
先発才木は19試合目の登板にして初めて奪三振が「0」だった。
山田 どのチームの投手も疲労が蓄積し、巨人も攻略法を考えてきたということだろう。巨人はヘルナンデス離脱が影響を与えそうだ。広島は“その気”になって、いい雰囲気で戦っているように見える。ここまできたら内容よりも結果、運にも左右されるし、とにかく目の前の一戦を勝っていくことだ。
【取材・構成=寺尾博和】




