3位阪神が接戦を落とし、首位巨人とのゲーム差を3・5に広げられた。4位DeNAにも2ゲーム差に迫られた。同点の8回、2番手のハビー・ゲラ投手(28)が決勝ソロを被弾。日刊スポーツ評論家の鳥谷敬氏(43)はDeNA打線のゲラに対するアプローチから変化を感じ取っていた。【聞き手=佐井陽介】
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もしかしたらDeNA打線は阪神ゲラ投手に対して何か新たな策を練っていたのかもしれません。
同点で迎えた8回表、先頭の1番桑原選手が初球の内角156キロ直球を迷いなくフルスイング。決勝ソロを左翼席まで届かせました。驚いたのはその後、2番牧選手、3番佐野選手、4番オースティン選手もとにかくストライクゾーンのボールを振り続けたことです。ゲラ投手が投じた9球のうち8球にスイングを仕掛け、見逃しストライクは1球しかありませんでした。阪神バッテリーも「なんでこんなに振ってくるのだろう」と違和感を覚えたのではないでしょうか。
本塁打が出た直後、次打者は相手バッテリーの様子を見るように1球待ったりするものです。ですが、牧選手は初球から2球連続でスライダーをファウル。3球目はスライダーで中飛に打ち取られましたが、1球も待ちませんでした。続く佐野選手も2球連続のスライダーにファウル、左邪飛。オースティン選手は内角高めに抜けた初球のスライダーこそ見逃したものの、2球目、3球目は外角低めのスライダーを振りにいっての空振り三振でした。
試合前時点の対戦成績を確認すると、DeNA打線はゲラ投手から7試合7イニングで1点も奪えていません。だからこそ思い切った策を採った可能性は十分にあります。「追い込まれる前に打て」なのか、「ストライクゾーンは球種に限らず振っていけ」なのか、他の作戦なのか。チーム内部にいない私には想像しかできませんが、4人のアプローチからは明確な「意図」が感じられました。この対策が桑原選手の初球アーチを呼び込んだようにも映りました。
シーズンも最終盤に入ると、各チームはそれぞれ苦手な相手に対して大胆な対策を講じてきます。それはもちろん阪神打線にも言えること。この日のDeNA打線のアプローチも1つのヒントにして、時には大胆に対策を練って難敵を打ち崩していくしかありません。(日刊スポーツ評論家)




