日刊スポーツ評論家の鳥谷敬氏(43)が4日、古巣阪神の沖縄宜野座キャンプを視察し、高卒2年目の山田脩也内野手(19)を絶賛した。藤川監督も期待する若虎は初の1軍春季キャンプに早くもなじみ、第1クール最終日はシートノックで安定した動きを披露。虎遊撃手の先輩は後輩の「目立たないすごさ」に注目した。【聞き手=佐井陽介】
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シートノックの途中、遊撃を守る山田選手の「目立たないすごさ」に気づきました。捕球や送球、中継プレーを見ていても目につかない。「明らかに他の選手と差がある」「この部分をもう少しこうした方がいい」と違和感を覚えるポイントがなかったのです。木浪選手や中野選手、小幡選手ら何年も1軍で戦っている先輩たちに囲まれても、違和感なくなじめている。19歳という年齢を踏まえれば本当にすごいことです。
身長177センチで体重71キロ。プロの世界では飛び抜けた体格ではありません。格段に肩が強いわけでも、足が速いわけでもありません。それなのに並みいる1軍プレーヤーたちと比べて見劣りしていない。もともと類いまれなセンスの持ち主ではありましたが、プロ1年目の昨季にしっかり努力を積み重ねたのでしょう。順調に成長しているのは間違いなさそうです。
技術とは違い、野球観やセンスは簡単に磨けるものではありません。年齢を重ねれば身につくものでもなく、20代中盤でも違和感を感じる選手も少なからずいます。そんな選手たちと比べて、山田選手は19歳の時点で早くも1軍レベルになじめています。まだ体の線の細さ、力強さなど向上が必要なポイントもたくさんありますが、すでにそれなりのレベルまで到達していると表現できます。
ブルペンでは新外国人ネルソン投手のナックルに驚かされました。自分たちが知るナックルといえば、緩いけど変化の仕方が分からず打ち取られるイメージ。それがネルソン投手の場合、球速130キロぐらいのスピードボールのナックルなのです。この日は梅野選手が捕球できないシーンもありました。梅野選手に聞けば、動きが読めない上にスピードがあるから、めちゃくちゃ難しいとのこと。捕手も取りづらいボールを打者がとらえるのはもちろん、簡単ではありません。
最近の外国人投手といえば、真っすぐが速くてフォークを落として、という印象。そんな主流派ではなく特長のある投手を獲得した。これも投手出身の藤川監督が率いる阪神ならではの動きなのかもしれません。(日刊スポーツ評論家)




