阪神が投打にバランスのとれた戦いぶりを見せてヤクルトに大勝した。相手の苦しいチーム事情も目立つが、常に優位に立ちながらゲーム運びをしている印象が強い。

1番近本、2番中野のどちらかが出塁して得点機をつくる。クリーンアップにつないだ後は森下、佐藤輝、大山の3人のうち、誰かがホームにかえす。そういった攻撃パターンができている。

阪神は1回、3回、6回に得点したが、いずれもクリーンアップが絡んで機能した。森下はアベレージを稼いでいるし、佐藤輝は長打力、大山は勝負強さを発揮している。

特に佐藤輝は、今までのように“あおる”ような打ち方をしない。1回の右前タイムリーも、ヤクルト奥川の高めストレートに、ちゃんと肘をたたんで打つことができていた。6回の適時三塁打もスライダーをうまく打った。

それぞれが役割を果たしているのは、ここまでリーグトップ25個の盗塁数にも表れている。相手チームに「走る阪神」を警戒させながらプレッシャーを与えるのは効果的だ。

カード初戦は村上が完封、この一戦もブルペンの「勝ちパターン」を休ませることができた。9連戦のまっただ中で温存しながら勝てたのは、5日からの巨人3連戦を見据えても大きい。(日刊スポーツ評論家)

阪神対ヤクルト 5回裏阪神無死一塁、二盗を決める中野。二塁手赤羽(撮影・前田充)
阪神対ヤクルト 5回裏阪神無死一塁、二盗を決める中野。二塁手赤羽(撮影・前田充)