「俳優ジョニー・デップ似」が早くも定着してきたロッテの新外国人、エドガー・オルモス投手(27=レッドソックス3A)がとにかく明るい。米国出身だがメキシコの血が流れており、陽気なラテン気質。5日の投手練習は朝から「ウッチ、ワラワラ♪」と呪文のような歌を唱えてご機嫌だった。海外のヒップホップらしい。

 お気に入りの曲かと思いきや「いや、別に好きなわけじゃないよ」とケロリ。この日の練習には内が飛び入り参加していた。で、歌詞が「ウッチ(うち)」のこの歌だ。矢嶋通訳は「冗談で歌ったみたいです。こうやって日本選手とコミュニケーションを取っている」と“解説”した。

 ノリが良く、カメラを向けるとすぐ笑顔になる。1月末の入団会見で「ジョニー・デップに似てるって言われませんか?」と聞いた時も「母親にも言われるよ(笑い)」と即のっかってくれた。いっそ本拠地登板の登場曲も「パイレーツ・オブ・カリビアン」のテーマにしたらおもしろいのに-。なんて思って質問すると、意外な一面がかいま見えた。

 「アメリカでは『アイム。スティル・スタンディング』っていう曲を使ってた。『SING』っていう動物アニメ映画のテーマで、娘が大好きでね。球場で流れると、娘が立って踊って応援してくれるんだ」。

 私生活では今年2歳と3歳になる娘の良きパパ。日本での移籍先が千葉ロッテに決まった時は「ディズニーランドに子どもたちを連れて行きたい」と言っていた。愛娘が喜ぶ曲を挙げられては、「パイレーツ・オブ・カリビアンにしませんか」なんて言えなくなってしまった。

 ジョニデそっくりのルックスは本人も認めるところだが「でも『SING』の中では、ジョニーってゴリラのキャラクターなんだよね」と笑い飛ばした。まだ申請はしておらず、先発した7日の巨人戦では希望の登場曲は流れなかった。米国時代と同じ選曲にするのか。次回登板はそんなところにも注目したい。【ロッテ担当 鎌田良美】