オリックスから阪神にFA加入した西勇輝投手(28)の人的補償で、竹安大知投手(24)がオリックスに移籍することが決まった。

ケガにもめげず、憧れだったプロの世界へ。そして1軍マウンドへ、一直線に走ってきた投手だ。

19歳で右肘を痛め「箸が持てなかったり、頭が洗えなかったり…。でも手術に踏み切らないと野球を続けるのは無理かなって…」と深刻に悩んだ。だが、大好きな野球を諦めることはなかった。自身のケガを徹底的に調べ、たどり着いたのがトミー・ジョン手術。「アメリカの高校生は球速を上げたいからと言って、誕生日にトミー・ジョン手術を親にさせてもらうこともあるそう」と故障もプラスに捉えた。今でも治療は欠かせないが、メスを入れた右肘と真剣に向き合ってきたからこそ、ご褒美が届いた瞬間がある。

昨年10月5日中日戦(甲子園)。同点の7回にマウンドへ。打者3人をわずか9球で料理すると、その裏に味方打線が勝ち越しに成功。プロ初白星をゲットした。お立ち台では「ここに立つことをまったく想像してなかったのでびっくりしてます」と笑顔でフラッシュライトを浴びた。

人的補償での電撃移籍。プロ2勝目はオリックスで狙うことになった。プロ初勝利の記念、ウイニングボールは「実家にありますよ。ただ、手渡しはできてなくて。実家に荷物を送るときに一緒に郵送したので…」。甲子園から静岡の実家で待つ親へ、いち早く届けたかった。もちろん、今度は手渡しが理想だろう。新天地での活躍も期待したい。【阪神担当 真柴健】


◆竹安大知(たけやす・だいち)1994年(平6)9月27日、埼玉県生まれ、静岡県育ち。小1時に富戸ジュニアで野球を始める。二松学舎大付から1年夏に伊東商に転学。13年からは熊本ゴールデンラークスでプレーした。15年ドラフトで阪神から3位指名を受けた。今季は1軍戦2試合に登板。2軍では14試合に登板して6勝0敗、防御率は1・30だった。183センチ、83キロ。右投げ右打ち。