<ソフトバンク11-1ロッテ>◇7日◇ヤフオクドーム

プロ野球が開幕して1週間が過ぎた。快調なチームもあれば、ダッシュに失敗したチームもある。リーグV奪回を狙うソフトバンクは5連勝後に2連敗したものの、この日は打線が爆発、7本塁打を浴びせロッテに圧勝した。

「首位固め」には気が早すぎるが、下馬評ではV最右翼。このまま走れば、他球団も厳しい戦いが待ち受ける。今年は新元号「令和元年」。2度とないシーズンの有終の美は、例年以上の重みを持つ。

それにしても、すごいヤツが出てきたものだ。まさに「金の卵」。いや、大谷(エンゼルス)がメジャーに去った後だけに、次なる日本球界の宝になるかもしれない。大船渡高の佐々木朗希投手(17)である。6日のU18候補合宿の紅白戦で最速163キロの剛球を披露した。報道によると2回25球を投げ直球14球がすべて150キロ超。12球団のスカウト陣が集結し、熱視線を送るのは当然だろう。

ソフトバンクは12球団で唯一、全スカウトを送り込んでいた。永井編成育成部長以下、9人のスカウトで佐々木投手の投球を目に焼き付けた。佐々木以外の選手がかすんだ、というほどで、今季のドラフト1位候補であることは間違いない。「令和初のドラ1君」は佐々木投手でいい。本人もプロ志望というから、早々とホークスも「熱愛宣言」してみてはどうだろうか。チームの戦いぶりもさることながら、今秋の楽しみが増えたことは間違いない。これだけの逸材だけに競合は必至だろうが、チーム編成計画をためらう必要もなかろう。

「何でも一番が好き」。そう豪語する孫オーナーだけに、こんなスター候補を取り逃すわけにはいかない。【ソフトバンク担当 佐竹英治】