少し前の話だが、神宮球場でのヤクルト-阪神戦でネット裏記者席と選手が接触したのではと報道された記事が出た。それらを報道するネット記事のコメント欄には、神宮球場の記者席配置を否定するコメントに寂しさを感じた。「ベンチやネクストサークルに近い位置に記者席があるのがおかしい」。「記者席の位置を変えるべきだ」、などの声を見かけた。
セ・リーグの球場で記者席の位置がグラウンドレベルにあるのは、いまでは神宮球場だけ。かつてはナゴヤ球場、横浜スタジアム、広島球場のサブ記者席など、グラウンドレベルにある記者席が多くあった。グラウンドレベル、半分地下のため、内外野の守備位置の遠近が見ずらい欠点もある。それでもベンチ内の首脳陣、選手の動きを間近で見られてる。話し声は聞こえないが、試合展開の中でベンチのムード、息吹を感じられる数少ない球場だ。
そこで見た事象などを、次の機会にコーチや選手に聞くことができる。映像や音声だけでは届かないものを取材できる数少ない環境がある。(いまは新型コロナウイルス感染拡大の取材規制で生声を聞く機会は減ったけど)。関係者は「まだ地元との建設へ調整中。球場がどういう形になるかは聞いていない」という。神宮新球場完成予定は2031年。そのころアラ70の僕が新球場に立ち入ることはないだろう。でも同じベンチの息吹を感じられる記者席が残されることを願っている。【中日担当 伊東大介】




