いつか胴上げを一緒に…。その夢に向かい、選手たちを応援する。

オリックスの球団マスコット・バファローブルとバファローベルは今回の「おうち時間」で猛勉強に励んだ。

その結果…。文字を書くことができるようになったのだ。主に「ひらがな」。今季からはフリップボードに心情を書き込んで応援するシーンも見られる。

自粛期間中に、内緒で取り組んだ。「目指すはマスコット界の日本一」と意気込むバファローブルは、青い目をギラつかせペンを動かした。今となっては、ヤクルト・つば九郎にも匹敵する? ファンサービスでファンを喜ばせる。

好奇心旺盛なお兄ちゃんであるバファローブルは「お勉強」が苦手だったのだが、新型コロナウイルスの影響でおうち時間を過ごすことになり立ち向かった。昨年まで主な取りえはダンス。今季からは「踊って書ける」キャラに変身を遂げた。

愛嬌(あいきょう)たっぷりのバファローベルの趣味は「写真集め」だったが、今季からバージョンアップ。SNSに挑戦し、ツイッターやインスタグラムに集めた写真を投稿し始めた。季節によって違うユニホームのコーディネートや、かわいらしいポーズの写真をたくさん貼り付けている。

チーム愛を持ち、全身全霊でナインを応援する。試合後は、勝っても負けてもグラウンドに現れ、ファンの声を聞くように心がけている。そんなバファローブルとバファローベルの心境が聞きたくて、取材を試みたが…。文字は書けても、まだ「会話」はできない様子。隣に付き添う球団職員に話を伺うと「マスコットの2人も選手たちを応援しようと、必死に動いています。ファンの皆様にはSNSでも応援していただきたいですし、これからも続けていきたいですね」と快く説明してくれた。

余談だが「いつか話せるようになる日はきますかね?」と聞いてみると「近い将来、そうなる日が来るかもしれませんね」と不敵に笑っていた。

コロナ禍の影響を受ける異例のシーズン。球場は座席の間隔を保つため、入場制限もあり、満員には程遠い。ただ、そんな中でも楽しく観戦ができるように-。明るい話題を振りまく創意工夫が、野球場にはある。【オリックス担当=真柴健】