<ソフトバンク4-7西武>◇3日◇ペイペイドーム

ソフトバンクは開幕4連勝から急ブレーキがかかって4連敗…。満開の桜に包まれて、はや独走か、と思っていたら1週間で厳しい戦いを強いられることになった。

連勝した西武で目を引いたのは、やはりラッキーボーイ的存在の呉念庭の活躍だ。主砲山川、栗山の負傷で起用されるとプロ初本塁打から3戦連続で打点を挙げる活躍ぶり。初戦2打点、この日は猛打賞&5打点とさらに爆発した。

ソフトバンク対西武 7回表西武1死二、三塁、呉念庭は2点適時二塁打を放つ(撮影・屋方直哉)
ソフトバンク対西武 7回表西武1死二、三塁、呉念庭は2点適時二塁打を放つ(撮影・屋方直哉)

台湾出身のプロ6年目。父復連さんもプロ野球選手で、台湾代表で活躍。台湾プロ野球では監督を務めた。ちょうど5年前の4月3日。台湾・台中で復連氏が率いる兄弟の試合を観戦した。息子がプロ入り1年目ということもあって復連さんは「こっちも試合があるけど、やはり息子のことは心配になります」と父親の顔になって頭をかいていた。

ホークスに限らず、西武も世代交代の時期に来ている。分厚いレギュラー陣に割って入るのはどのチームでも厳しいが、チャンスはどこで訪れるかわからない。

呉念庭も必死でもがいているはずだ。復連氏と親友で、西武OBでもありホークス投手コーチも務めた郭泰源氏は幼少時から知る呉念庭にエールを送った。「プロ1号はテレビで見た。台湾でも大きく報道されていたからね。あの1発で手応えをつかんだのかな。でも、まだまだやらなくちゃいけないことはあるからね。頑張ってもらいたいよ」。

ソフトバンク対西武 4回裏ソフトバンク1死、中前安打で出塁した真砂(撮影・屋方直哉)
ソフトバンク対西武 4回裏ソフトバンク1死、中前安打で出塁した真砂(撮影・屋方直哉)

チームが順調な時に戦力の「隙間」は少ない。ホークスは今季初スタメンとなった真砂が2安打を放った。「初スタメンで、勝つことができず悔しい」と真砂は言った。これまでと違った悔しさを味わったはずだ。成長の糧となればいい。【ソフトバンク担当 佐竹英治】