残念ながら登録抹消中なので、すぐに確認してくださいとは言えないのだが、ロッテのアデイニー・エチェバリア内野手(32)には特徴的な試合前ルーティンがある。真っ白なユニホームの右太もも部分に、グラウンドの土をこすり付けることだ。

エチェバリアはこれで、気持ちのスイッチをオンにしている。「ユニホームがきれいなままだと試合に出ていない感じがする。まず汚して、切り替えて試合のメンタルに持っていく」んだそう。かれこれ8年間、米大リーグのマーリンズに移籍した13年から続けている。

ちょっと悔しい思い出がきっかけだった。二塁打を含む3安打“猛打賞”で活躍した日。十分爪痕を残したのに、ユニホームがきれい過ぎてコーチから「お前、何もしてないみたいだな」と言われた。ならば最初から汚しておこう。次の日にはもう、土をこすり付けていた。

この習慣を知らないチームメートは時にびっくりする。メジャー時代も、ベンチに戻ると投手から「あれ、(打球)飛んだっけ?」と聞かれていた。来日して出場したのはまだ17試合。右肩痛が癒えて1軍戦線に戻ってくる日が来たら、注目してみてください。【鎌田良美】

ロッテ、アデイニー・エチェバリア(2021年5月8日)
ロッテ、アデイニー・エチェバリア(2021年5月8日)