平成の怪物に、球界中からねぎらいの言葉が届いた。今季限りで引退する松坂大輔投手には、大御所から現役選手まで、さらには海を越えてメジャー関係者からもコメントが寄せられた。それだけの功績と知名度があり、類を見ない選手だったことを、ここでも証明している。プロ生活23年間に、チーム内外で大きな影響力を残し続けてきたが、西武のザック・ニール投手もそのうちの1人だった。

07年に松坂が大リーグ・レッドソックスに入団したとき、ニールは18歳だった。「大輔がアメリカに来たとき自分はまだ若かったけど鮮明に覚えているね」と、白と赤のユニホームを着て三振を量産する姿を思い出す。引退の一報を聞き「大輔は本当に素晴らしい選手だった。大輔が現役を終えることは、いろいろな思いがあったと思うけど、でもやっぱり野球人として祝福されたキャリアだったと思う」と敬意を表した。

復帰を果たした昨年春季キャンプから、2人が笑顔で会話をするシーンが何度もあった。昨年3月のオープン戦では、球をフォークのようにはさみながら、チェンジアップのような緩急をつける“魔球”が、ニール直伝の「スプリットチェンジアップ」だと明かされたときには、クローズアップされた。「普段から気さくに話しかけてくれて、尊敬できる野球人だったし、いい同僚だった。握りを聞かれたから答えただけで、深い話をしたわけじゃないよ」と、野球人同士の日常の1つだが、松坂が投げると意味合いも大きく変わった。

ニールも今年1月に生まれたばかりの長女・ブレイリンちゃんとキアナ夫人を米国に残し、単身で暮らす同じ境遇だったからこそ、ねぎらいの言葉は「家族との時間であったり、これからの人生が大輔にとってより良いものになっていくよう祈っているよ」と、心から送った。【西武担当=栗田成芳】