ロッテに頼れるベテランが合流した。
昨季全試合に1番でスタメン出場した荻野貴司外野手(36)だ。そして、もう1人。角中勝也外野手(35)も、荻野同様に故障から回復し、1軍に今季初昇格した。
「2軍で首位打者とろうと思って頑張ってたんですけど」
1軍に昇格し、報道対応でのほぼ開口一番、こんなブラックが出るから“角中節”は今季も好調だ。昨季まで交流戦通算で192安打。今季29日時点でそれを3本増やしており、出塁率の高さから、29日の阪神戦(ZOZOマリン)では荻野と1、2番を組んだ。
過去2度の首位打者獲得-。角中の代名詞になっているが、グラウンドでそれ以上に目に入るのが一生懸命さだ。とにかく、全力で走る。セカンドゴロを打ち、悔しそうなアクションをしながらも、一塁は全力で駆け抜ける。
「もともと、けっこう抜いてたっす」
昨年、インタビューした際にあっさりと明かした。シーズンを通してのコンディション維持の目的もあった。では、今はなぜ。
「今は完全にチームとして、凡事徹底はやっていこうというふうになっているので」
凡時徹底。井口監督や鳥越2軍監督が中心になり、すっかりチームに浸透しているという。「後輩から先輩にも『ちゃんと走ってください』って言えるのが普通になったと思います。昔は違う雰囲気もあったんですけど」。
プロ16年目、そんな空気が醸成され「本当にあと、優勝だけなんですよ」という思いが強まる。「正確に言ったら自分の目標、優勝じゃなくて優勝旅行なんすけど」。照れ隠しか本音かはさておき、いつもプレーは一生懸命だ。ソフトバンク松田のように猛烈に引っ張る主将タイプではない。いつも輪の最前列で時に熱心に、時に楽しそうにチームに加わるのが、角中の味わいだ。時にブラックな角中節も含め、比較的おとなしい若手が多いロッテでは強烈な個性。ここまでなかなか勢いづけていないチームには、こういう存在が必要だ。【ロッテ担当 金子真仁】




