中日の2年目左腕、上田洸太朗投手(19)が、本拠地デビュー戦の白星を逃した。プロ2度目の登板は1日の楽天戦。バンテリンドームのマウンドに立ったが、3回4安打2失点で降板した。

享栄(愛知)から20年に育成で入団し、5月9日に支配下契約を勝ち取った。デビュー戦の同12日ヤクルト戦(神宮)は5回3失点と試合を作ったが、黒星。1日のバンテリンドームで2敗目を喫し、2軍で再調整となった。

今春の沖縄キャンプは、北谷の1軍キャンプメンバーに抜てきされた。「キャンプのときから落合コーチに、自分の色を出してくれと話してもらった。自分を出すことはずっとやってきた。誰かのモノマネをして、うまくいくかもしれないけど、やろうと思ったことはない」。信念を持って、結果を出そうとまい進している。

記者は、新聞業界にアルバイトで入った。当時は「ボク(僕)」と呼ばれ、雑用をこなした。いわゆるボウヤ上がりだったが、還暦も視野に入ってきた。同世代の友人たちと、ささやかな夢の話もするが、介護や終活の話題が多くなった。

上田が初勝利をつかむには、もう少し時間がかかるかもしれない。勝てば、球団史上初の育成入団投手による先発勝利。19歳の左腕が白星を目指す姿に、エネルギーをもらっている。【中日担当=伊東大介】

1日の楽天戦で1回にピンチを招き上田(中央)のもとに集まる落合ヘッド兼投手コーチら中日ナイン
1日の楽天戦で1回にピンチを招き上田(中央)のもとに集まる落合ヘッド兼投手コーチら中日ナイン
1日の楽天戦で初勝利を逃した中日上田
1日の楽天戦で初勝利を逃した中日上田