快進撃を続ける「タワマン投法」の裏には、巨人が誇る名シェフによるアレンジクッキングがあった。身長190センチ左腕の巨人横川凱投手(22)が、キャンプでの実戦登板で10イニング連続無失点を続けている。長身から投げ下ろす投球で、直球もさることながらシンカーがさえ渡る。このオフの自主トレで、弟子入りした中日涌井から教わった新球種だったが、アレンジが加えられていた。

横川によると「涌井さんから教わったものを高梨さんに僕が伝えて、ちょっと改良してくれて。それをまた僕が教えてもらいました」という。高梨は「グリップが効くようにしました」と、具体的には指の位置に改良を加えた。スライダーと対になる軌道で投球の幅を広げたことで、結果に結び付いている。

高梨といえば、球団公式YouTubeで「たかなしきっちん」と題しカレーやシチューなど料理を披露し、原監督もうならせる腕前の持ち主。「(アレンジは)得意ではないですけど、僕も(シンカーを)8年間使って、今年ようやくいい感じになったんで」と、独自の“スパイス”を加え、キレ味をアップ。若手の飛躍に、一役買っている。【巨人担当 栗田成芳】