思いのほか知らない人が多いかもしれない。阪神に“リアル三刀流”で試合を盛り上げ、支えている集団がいる。今季結成10年目を迎えた阪神のオフィシャルファンサービスメンバーの「TigersGirls」(以下TG)だ。試合中などに実施される華麗なダンスパフォーマンスの印象が強いが、実は黒子に徹し、試合進行に欠かせない2つの重要な役割も担っていた。
1つ目が「リリーフカーの運転手」だ。マウンドに向かう中継ぎ投手を隣の席に乗せ、甲子園の右翼ポール下から登場し、一、二塁間の後方付近まで送り届ける。TGのキャプテンAyakaは「まずは絶対に安全第一。グラウンドは公道ではないですけど、免許を持っている人しか運転してないです」と明かした。
ただ運転をしているだけではない。さまざまな点に気を使いながら、ハンドルを握っている。Ayakaは「リリーフカーの運転がエンターテインメントの1つになるように、姿勢、ハンドルさばきを美しくするなど、こだわってやってます」。また、「芝を傷つけないように」と、急発進、急停車、急ハンドルにも気をつけているという。
意外だったのがもう1つの「ボールガール」だ。試合中のタイミングを見計らい、球審にボールを届ける役割を果たしている。Ayakaは「ボールを渡す時に美しい姿勢、所作をものすごく大切にしています」と説明した。「私たちが動いている時は試合が止まっている時なので、ぜひそこにも注目していただけるとうれしいです」と話した。
他球団では「ダンス」「リリーフカーの運転」「ボール渡し」は基本的には分業制で、試合中にグラウンドレベルで3つの仕事をこなしているのは12球団の中でもTGのみだ。他にも球場外ではタイガースアカデミーでダンススクールの講師を務めるなど、幅広い活動に取り組んでいる。
試合中は選手だけでなく、阪神の快進撃を陰で支える彼女たちの多岐にわたる活躍にも着目していきたい。【阪神担当 古財稜明】




