オリックスがCSファイナルステージでロッテを下し、3年連続日本シリーズ進出を決めた。2勝1敗で迎えた21日の第4戦で、森友哉捕手が初回に先制2ラン。今CS初本塁打がV打になった。シーズンでリーグトップの勝利打点18をマークした勝負強さは、ポストシーズンも健在。オリックス1年目で、新主砲の役割を期待通りに果たした。
西武からFA移籍した初年度、森の活躍を間接的に支えたのが同学年の若月、山岡、石川亮ら。中でもエース山本と2年連続で最優秀バッテリー賞を受賞し、正捕手としての存在感を見せる若月とは、しっかり並び立つ結果になった。森が指名打者、右翼に回ってその攻撃力と若月の守備力を両立。グラウンド外では人見知りな森のために山岡らと「同級生会」を開き、森が溶け込みやすい雰囲気を作った。若月は今季、国内FA権を取得。移籍への意思を示せば目玉選手になる可能性もあったが、9月5日に早々とチーム残留を発表した。
良好な関係は、どう育まれてきたのか。2人は第26回U18W杯に出場した2013年の高校日本代表で、初めて同じユニホームを着た。当時のチームを率いた大阪桐蔭・西谷浩一監督(54)に10年前の話を聞いた。
西谷監督にとって森は、手塩にかけて育ててきた主力選手。力量も知り尽くし、代表チームでも正捕手、中心打者として起用する方針だった。一方で、花咲徳栄(埼玉)の正捕手の若月への気遣いもあった。ただ、当の若月は意に介さなかった。森の力量を認めていたからだ。
大会の日程が進む中で、西谷監督は若月をスタメン捕手で起用した試合後のコメントに驚いた。「『今日は森を休ませることができました』と話していたので、そんなこと言うなよ、もっとおれを使えよ、とアピールすればいいのに、と思ったんですが」。ただ自分が出ようが出まいが、若月は試合に向けてきちんと準備し、仲間を盛り上げる。「だから彼が活躍したら、すごくチームが盛り上がる。人としてきちんとした子なんだと感じました」。18歳の度量の大きさに気付いていた。
高校3年の秋から巡り巡って、2人はリーグ王者のオリックスでまたチームメートになった。「ワカら同級生の存在にすごく助けられた」と森。「友哉といることで、自分も成長できる」と若月。理想的なバランスが、オリックスをリーグ3連覇に導いた。【堀まどか】




