<ソフトバンク5-0ロッテ>◇3日◇みずほペイペイドーム

劇的サヨナラ勝利の流れに乗って、ソフトバンクが本拠地で今季初の連勝を飾った。主砲山川に待望の1発が飛び出し先制。故障禍が続くホークス打線にあって、若手の奮起もさることながら、しっかりベテランが存在感を示している。

得点にはつながらなかったが、ロッテ先発石川柊の攻略に向け、口火を切ったのは中村のバットだ。2回1死から足元へ鋭く曲がるパワーカーブを捉えた。打球は右翼線を破る二塁打。前夜(2日)は9回2死走者なしから中前打。ミラクル劇の口火を切った。上げ潮ムードの「流れ」は断ち切らない。ダメ押しとも言える3点を挙げた6回には2死走者なしから山川が左前打。続く5番中村はきっちりと四球を選んでアシストした。

寡黙な男だが、ベンチのムードに気を配っている。首脳陣から最も遠い一塁ベンチ隅が中村の「定位置」だが、試合中の声出しとともに連敗中には若手へのちょっとした声かけも忘れない。「勝たないといけない。打たないといけない。ちゃんと守らないといけない、と思ってしまうとろくなことがない。思いきっりやった方がいいんです。誰に言っているということはないですが、気がついたら声はかけますね」。プロ生活はチーム最長の18年目。誰よりもシーズンの苦しさを味わってきているだけに言葉は重い。

近藤、柳田、今宮、周東、正木らレギュラー陣が離脱。チームは2度の5連敗を喫するなど厳しい戦いが続いている。若手の奮起で巻き返しを-。そんな期待感を球団は模索しているが、やはりしっかりとした下支えとなるのは「ベテランの力」だろう。この日は、7番セカンドで先発出場した牧原大も頼もしい姿を見せた。6回の右翼越え適時三塁打を含め猛打賞の活躍。「なかなかチームが波に乗れない状況なんで、点数をできるだけ取って、その勢いをつなげていきたい」。牧原大はそう言って口元を引き締めた。

チーム事情によって「代打1本」から一塁を守る中村と「二塁1本」から中堅もカバーすることになった牧原大…。欠かせないピースが、キラリと存在感を見せつけている。

ソフトバンク対ロッテ 6回裏ソフトバンク2死二塁、適時右三塁打を放ち、ベンチに向かってガッツポーズする牧原大(撮影・岩下翔太)
ソフトバンク対ロッテ 6回裏ソフトバンク2死二塁、適時右三塁打を放ち、ベンチに向かってガッツポーズする牧原大(撮影・岩下翔太)