「マイナビオールスターゲーム2025」が終わった。阪神からは9選手が出場。佐藤輝が横浜スタジアムで特大の1発を放つなど、それぞれが輝いた。現地取材メンバーではなかったため試合はテレビで観戦したが、違和感が残った。
今年から採用したという選手がマイクとイヤホンをつけて会話するという試み。選手間同士の会話もあったが、中継ブースから選手たちとも会話する。フィールド外から選手を操っているような感覚。ゲームのキャラクターの肉体を使って遊んでいるような試合とは別に妙な感覚が尽きなかった。
90年代のオールスターは、持てる技術を見せ合う場の意味合いが強かった。93年時の中日を担当していたときは、当時の主砲・落合博満と西武工藤公康が真っ向勝負した。執拗(しつよう)な内角攻めに、インコースの球を払うように振り、左翼スタンドへ球を突き刺した。「あの打ち方をしたから、これから調子を落としてしまうだろう」。シーズン中とは違うマウンドと打席の真っ向勝負。禁断の技を使ったその年は中日移籍以来継続してきたシーズン20本塁打を割り込んだ。
交流戦ができて、両リーグの選手が戦う場は増えた。交流戦での成績はシーズン成績に直結。契約、年俸に絡む。球宴でなくても、力や技の勝負はできるようになった。球宴の存在価値も変わってきたのを強く感じた。年を取ったから、いま主流の楽しみ方に合わなくなったのかもしれない。【阪神担当=伊東大介】




