7月8日、埼玉大会が開幕した。開会式は11時開始だったが、早めに自宅を出て午前9時前には大宮駅に到着した。

 カメラ機材も重たいしタクシーを使おうかなとも思ったが、徒歩で向かうことにした。なぜなら駅から大宮公園球場までは氷川神社の参道を通るため絶好の散歩コースになっているのだ。参道に入る大きな鳥居をくぐってトンネルのように大木が茂る一本道を進む。せっかくなので氷川神社でお参りすることにした。ポケットにあった小銭「21円」を賽銭箱へ。「無事、埼玉大会の取材が終わりますように。特オチ(特ダネの逆)しませんように」と手を合わせた。

 そこまでは良かったがさすがに暑い。20分以上歩いてようやく球場にたどり着いたが汗びっしょりになった。この日の埼玉県は35度の猛暑。しかも球場は156チームの選手が集まりはじめており大混雑していた。

 記者席に到着後も汗が止まらない。事前取材で顔見知りになった朝日新聞のK記者、地元埼玉新聞のT記者と再会。席が隣になった毎日新聞の新人女性記者、Nさんらと名刺交換。取材でお世話になった春日部共栄の植竹幸一部長とも再会し「いよいよですね。頑張ってください」とあいさつした。

 午前11時、時報と同時に開会式がスタート。156チームの入場行進はさすがに迫力十分だった。開会式のクライマックスは選手宣誓。鳩山・前野大悟主将が「1つ1つの瞬間にチームの思いを込め、支えてくれた方々への感謝の気持ちを忘れずに高校球児として最後まであきらめない姿でプレーすることを誓います」と宣誓した。鳩山は部員13人だが、うち8人が他部からの助っ人。大役を無事終えた前野主将は「助っ人たちへの感謝の気持ちも伝えました」と話した。

 開会式が終わり午後1時半から開幕戦、開智-大宮光陵が始まった。この試合の狙いは開智の主将で1番を打つ飯村俊祐遊撃手(3年)。学業も優秀で東大進学を志望しているという。この日は10-1で勝ち、飯村選手は3打数1安打、3四球、2盗塁。まずまずの活躍だったが、投手と捕手がそっくり入れ替わる継投ネタが面白く、そちらをメイン記事にした(試合中、スタンドで快く取材に応じてくれた飯村選手のお父さん、息子さんの記事はまた後日書きます。すみませんです)。

 取材が終わり、記者席で原稿を書き始めたが、午後6時には球場を閉めるので退席してくださいとのこと。8割ほど書き終えたところでタイムアップ。球場を出て再び歩いて駅へ向かう。駅近くのコンビニにイートインコーナーらしきものがあり、ペットボトルのお茶を買って席を確保。そこでパソコンを開き原稿を仕上げ、会社に送信。ようやく仕事が終わった。

 このまま、大宮のいきつけの居酒屋さん「力(りき)」に寄って一杯やりたいところだったが、グッと我慢して電車で帰社。ゲラをチェックし、出勤簿入力やら精算を済ませ、この原稿を書いて長い一日が終了した。今日の心残りは大宮公園球場名物の「キュウリ一本漬け」(150円)を食べ損ねたこと。試合中に売店に行ったが既に売り切れていた。売店のおじさんに取材すると開会式中に完売したという。埼玉県の高校野球ファンは知っている。キュウリの漬け物が熱中症予防にも効くことを。次回は早めにゲットすることにしよう。