思わずため息の出てしまう敗戦だ。

「なんとも流れがない」と思ったのは3点を追う8回の攻撃か。1回に1点を先制したものの、その後は抑え込まれていた小笠原慎之介に代わり2番手・清水達也が中日のマウンドに上がった。

その清水の代わりばな、中野拓夢が四球を選ぶ。続くノイジーの当たりは左中間を破った-と思われた。しかし中堅・加藤翔平がフェンスにぶつかりながら好捕するビッグプレー。

それでも1死一塁だ。だが4番・大山悠輔は見逃し三振、さらに中野が二塁で刺される最悪の“三振ゲッツー”。反撃! と思った直後、攻撃が終わるのだ。

エース青柳晃洋が3回途中4失点と精彩を欠き、前日の西純矢と2試合続けて先発投手が崩れた。現在はそれをはね返すほどの得点力はなく、あえなく連敗を喫したのである。

復帰した指揮官・岡田彰布の下、開幕から順調な滑り出しを見せてきた阪神、連敗は今季3度目だ。最初は6日広島戦(マツダスタジアム)7日ヤクルト戦(甲子園)。さらに最近、苦手にしている横浜スタジアムで14、16日とDeNAに負けた。それに次ぐ3度目の2連敗だ。

だが過去2度、次の試合は勝っている。まだ3連敗は喫していないのだ。当然ながらこれは重要なポイントだと思う。

「野球は負けたり、勝ったり」。これはオリックスなどで指揮を執った名将・仰木彬が残した言葉だ。知る野球ファンも多いだろう。現役時代の最後をオリックスで迎えた岡田にとって仰木は影響を受けた人物である。その仰木は「球宴までは5割や」とも言った。

まだ始まったばかりで岡田は星取りの目標を明確にはしていないが、まずは5割キープだろう。そのためにも簡単に貯金をはき出すわけにはいかない。

これが開幕から7カード目。DeNA、広島とはすでに2度対戦し、この中日戦でひと回りだ。これで漠然とではあるがシーズン序盤の流れが見えてくるはず。だからこそ22日の試合が持つ意味は大きいと思う。

その試合、中日は日本を代表する右腕に育ちつつある高橋宏斗が先発だ。ここを崩せるか。“完全未遂”の村上頌樹が中日打線を抑えられるか。「3位転落」どうこうより、まずはここである。これも苦手のバンテリンドーム、緊張感のあるデーゲームにしなければならない。(敬称略)

【高原寿夫】(ニッカンスポーツ・コム/野球コラム「虎だ虎だ虎になれ!」)

中日対阪神 2回、中日に追加点を奪われた青柳(背中)に厳しい表情の岡田監督(撮影・前岡正明)
中日対阪神 2回、中日に追加点を奪われた青柳(背中)に厳しい表情の岡田監督(撮影・前岡正明)
中日対阪神 1回表阪神2死一塁、佐藤輝(左)は空振り三振に倒れ、岡田監督も厳しい表情を浮かべる(撮影・前岡正明)
中日対阪神 1回表阪神2死一塁、佐藤輝(左)は空振り三振に倒れ、岡田監督も厳しい表情を浮かべる(撮影・前岡正明)