いざ! 結果オーライの戦いへ! 少々、時代がかった言い方をさせてもらえれば、そんな感じだろうか。プロ野球は22日から後半戦開始だ。出場者数という意味では阪神ナインがもっとも目立った球宴も終わり、勝負のときである。

「結果オーライ」というのは闘将・星野仙一がよく使っていた言葉だ。チームを引っ張る指揮官は春のキャンプから自身のビジョンを描き、それに応じた戦いを心がける。指揮官・岡田彰布で言えば「投手を中心とした守りの野球」だ。

ちなみにこれは監督として広島で3連覇を果たした緒方孝市(日刊スポーツ評論家)が掲げていたものとまったく同じだが、野球というものを突き詰めればそこにたどり着くのか、という気もしている。

それはともかく。選手に好不調の波があるのは当然だし、試合数が進むに従い故障者も出る。長いシーズンをビジョンどおり乗り切るのは並大抵ではない。だからこそ、より理想のスタイルに近かった球団が栄光をつかむのかもしれない。

そこで「結果オーライ」の話だ。03年、阪神を優勝に導いた星野はこんな話をしていた。「シーズンの最初はな、勝ったとしてもミスとかあれば『こんなんじゃあかん!』と怒ったりするんや。でもな終盤になったらな。勝ったらエエんや。ミスが出ても、たまたまでも勝ったらいい。結果オーライの時期が来るんや」。

ある意味、現実主義になるということだろう。その意味では星野を上回るのが岡田だ。2位広島に1ゲーム差の首位で始まる後半戦。残りは59試合。星野の言った「結果オーライの時期」には少々、早いかもしれない。

だが長らく優勝から遠ざかっている阪神。いったん下に落ちて、ゲーム差をつけられれば巻き返すことは簡単ではないはず。だからこそ、ここからは1試合1試合、しのぎまくって、まずは2桁貯金をキープしていくことが大事だ。

岡田からすれば投手、特にブルペンが重要という考えに変わりはないが、はっきり言って勝てばなんでもいいという時期が来たと思う。岡田もそういう采配、起用をすると見る。

離脱していた近本光司も戻れるようだ。総じて投手陣が落ち込むとされる夏場だ。とにかく勝てばいい。そんな戦いが始まる。セ・リーグは3位DeNAまで3ゲーム差の接戦だ。(敬称略)【高原寿夫】(ニッカンスポーツ・コム/野球コラム「虎だ虎だ虎になれ!」)

打撃練習に励む阪神近本(撮影・加藤哉)
打撃練習に励む阪神近本(撮影・加藤哉)