春夏甲子園優勝7度のPL学園(大阪)の新監督が、草野裕樹校長(63)に決まったことが3月31日、分かった。学校がこの日、大阪府高野連に届け出た。11日開幕の春季近畿大会大阪府予選から指揮を執る。

 監督を務めていた正井一真校長(67)が教団内の人事異動で3月末でPL学園を離れるため、野球部は後任の人選を進めていた。一時は、金沢北教会長などを務めたPL学園教団職員の原加寿雄氏(53)で一本化。原氏はPL学園OBではないが野球経験があり、80年代に野球部の寮係として部員に接していたことから、適任者とみられていた。だが大詰めで急転し、前代未聞の2代連続で校長が監督を兼任することになった。

 草野新校長は元野球部長で、当時の河野有道監督とのコンビで09年春夏の甲子園に出場した。選手としての野球経験はないものの、同様に野球経験のない正井校長は13年秋の近畿大会での着任後、14年夏、同秋と大阪準優勝の実績を挙げた。15年度の新入部員募集を行わない中で、2、3年だけのチームを率いる新校長監督の手腕が注目される。