全国高校野球選手権大会(8月6日開幕、甲子園)西東京大会で、ラグビー・ヤマハ発動機の清宮克幸監督(48)の長男、早実(西東京)清宮幸太郎内野手(1年)が、高校初の4安打と大暴れした。日野戦に「3番一塁」で先発出場し、2本の勝ち越し打を含む3打点。得点圏での3打席すべてで結果を出し、勝負強さを発揮した。

 芸能界きっての高校野球好きが清宮の圧倒的な打力に驚嘆した。「組み合わせが決まってから休みを取った」と待ち望んだ一戦を、アンジャッシュ渡部建(42)は母校・日野のTシャツを着てネット裏で観戦。終盤の追い上げも及ばず母校は敗れたが、晴れやかな表情で語り出した。

 渡部 清宮君はすごかった。負けて本望って言うのもおかしいですけど、本当にやられたので仕方ない。

 清宮にくぎ付けになった。打席でのオーラ、打球の違いなど、大物の資質を感じ取った。

 渡部 低めの変化球は振らないし、ヒットを打っても納得してない。見えてるところが違うんでしょうね。やっぱりモノが違う。

 「和製ベーブ・ルース」との出会いは一昨年の9月だった。調布シニアの練習場に足を運び、貴重な“プレゼント”を手に入れた。

 渡部 自分の41歳の誕生日に、14歳からサインボールをもらったんです(笑い)。お宝になるんじゃないかな。今後が楽しみです。

 準々決勝以降も仕事の合間を縫って球場に足を運ぶという。清宮を語る目は、球児のように輝いていた。【鹿野雄太】