冬場の練習も怖くない! 秋季全道高校野球大会を制し、来春のセンバツ(16年3月20日開幕、甲子園)出場をほぼ確実にした札幌第一が29日、築30年を迎えてリニューアルした室内練習場を公開。来月13日に開幕を控えた明治神宮大会(神宮)のベンチ入りメンバー18人を発表した。暖房設備に、札幌ドームで使用していた人工芝を備える野球部専用の立派な“相棒”を得て、冬に力を蓄える。

 初のセンバツ出場へ向けて、最高の環境が整った。築30年を迎え、今年7月中旬から改修工事を行っていた札幌第一の室内練習場が、このほど完成。来月13日に開幕する明治神宮大会出場を前に、選手や報道陣に内部を公開した。

 約600平方メートルの2階建てで、1階部分は札幌ドームで使用していた人工芝を敷いた練習場。2階は体育館になっている。年数経過とともに高さが変わっていたマウンドを、公式戦の基準に合わせて整備。人工芝の張り替え作業も終わり、立派に生まれ変わった。

 学校側の強力バックアップに、エース兼主将の上出拓真(2年)は「これだけ学校に協力してもらっているので、全国でも簡単には負けられない」。この日、センバツの前哨戦となる明治神宮大会のベンチ入りメンバー18人も発表され、モチベーションは、ぐっと上がった。

 冬場の練習場所の確保は、北海道のチームにとって永遠の課題といえる。野球部の室内練習場は1985年(昭60)に誕生。以降、道大会でなじみの存在となり、札幌地区を代表する強豪に成長した。OBでもある菊池雄人監督(43)は「あらためて歴史を感じる。また次の10年、20年をしっかり作って行きたい」と発展を誓う。

 まずは、12年夏の甲子園以来、3年ぶりの全国舞台となる明治神宮大会が目標だ。11月13日の1回戦では東京地区代表(同8日決定予定)と対戦する。今秋、防御率0点台を誇った上出を軸に、全国の強豪相手にどこまで戦えるか。しっかりと課題を見つけ出し、北海道へ持ち帰る。【中島宙恵】