ソフトバンク工藤公康監督(54)の次男、日本ウェルネス(東東京)工藤拓也外野手(3年)の夏が終わった。背番号「19」で一塁コーチとしてグラウンドに立った。7回コールドで修徳に敗れると、拓也外野手は真っ先にエース西川大成投手(3年)に駆け寄った。「ありがとう、と声をかけました。西川はいつも明るくしてくれていたから」。試合に出られなかった悔しさより、感謝の気持ちが口をついた。

 高校生活最後の夏に、外野手兼一塁コーチとして初めてベンチ入りを果たした。幼いころから、父には「自分のできることをやりなさい」と言われてきた。だから、最後は自分らしく笑顔で終えた。

 2年時に桐蔭学園(神奈川)から転校。中学、高校を通じてケガに泣かされてきたが、やっぱり野球が大好きだ。「進学して野球を続けたい。もともと投手なので、またトレーニングをして感覚を取り戻したい。やっぱり野球は楽しいです」。すがすがしい表情で新たなスタートを約束した。