3試合連続の1発が、5回コールド勝ちを決めた。関東第一の4番・石橋康太一塁手(2年)が準々決勝(対共栄学園)でも左翼席にたたき込んだ。2死無走者。フルカウントからの速球を見逃さなかった。「結果的に(本塁打に)なっただけ。後ろにつなげる4番目の打者なんで」。石橋が冷静に振り返った。

 ただ「強く振る」は意識した。19日の小山台戦では1回に先制2ランを放ったあと、止めたバットの投前ゴロ、捕邪飛2本に終わった。試合後、米沢貴光監督(41)から「もっと集中しろ」のゲキが飛んだ。「自分でも中途半端だったんで今日は強く振り切るつもりでした」。

 昨年12月、左膝の手術を受けた。滑り込んだ際に半月板を損傷していた。春の大会は出られず、試合復帰は5月の連休だった。その間、体幹トレの重要性を知った。「ケガしてもできることはあるんで。体幹の大事さを本で読みました」。以後、練習前や空いた時間に体幹トレを組み込む。

 3試合連続となっても、本塁打は意識しない。「こだわりはないです。通算も20本ぐらい。それより甲子園に行きたい。あそこは1回行くと、もう1回行きたくなる。1球1球、集中してやりたいです」。

 3年連続となる甲子園へ、あと2勝と迫った。【米谷輝昭】