日本航空石川が日大三(東京)をタイブレークの末にやぶった。

 6-6で迎えた9回2死一、二塁、7番山岡広紀内野手(2年)が右前打を放ち、二塁走者の上田優弥外野手(2年)がホームへ。右翼手からの好返球でタッチアウトかと思われたが、激しい接触の瞬間に捕手がボールを落とした。判定はセーフになったが、捕手は苦しそうに足をばたつかせた。審判団の協議の結果「危険な行為とし、守備妨害とします」と一転、判定はアウトに。タイブレークに突入した。

 タイブレークは10回表を無失点に抑えた日本航空石川が、無死満塁から相手捕逸でサヨナラ勝ちした。6回途中から登板し、タイブレークを投げ抜いた3番手の大橋修人投手(2年)は「野球人生で初めてだった。こんなところで点を取られたら駄目だという気持ちで投

げました」と強気に攻めた。

 9回の接触プレーに関して上田は「避けきれないと思った。(接触の瞬間は)頭が真っ白になった。自分も相手もけがするようなスライディングをしてはいけない」とうつむいた。日本高野連の竹中雅彦事務局長は「完全にアウトのタイミングだったので。(12年のU18W杯で)森がされて世界的にコリジョンルールが適用された。審判団から注意をしています。選手生命を絶たれることもある。(捕手が)構えたところにボールが入ってきたので、わざとじゃないと思います」と説明した。