2年連続20度目出場の静岡(静岡1位)は、3-0で帝京大可児(岐阜2位)を退けた。準決勝は今日19日、愛知・小牧市民球場で行われる。

 投打の軸を欠いても、静岡は強かった。13日の静岡商との定期戦で、左足首を負傷した1番遊撃の村松開人(3年)が戦線離脱。代わりに1番に入った木下将吾外野手(3年)が、2安打1四球と機能し、公式戦で初めて遊撃を守った斎藤来音(2年)が、4回の守備機会を無難にこなした。「先輩が声を掛けてくれて、気が楽になりました。村松さんを安心させるためにも、絶対勝つという強い気持ちで臨みました」。

 1-0の3回裏には、黒岩陽介主将(3年)が、公式戦1号となる2ランでリードを広げた。「ホームランというより、チームに勢いを与えられたのが良かった」。

 投げては先発の鈴木翔也投手(3年)が、6安打で公式戦初完封を飾った。「今は1番をつけているので、自分がやるという気持ちでした。(完封は)今までなかったのでいい経験。村松と春抜きで勝てたのは大きいです」。右ひじ痛のエース春翔一朗投手(3年)に代わり、県大会から1番をつけて自覚を深めた。

 今日の準決勝は、昨秋の東海大会決勝でも対戦した東邦(愛知2位)が相手だ。「投手陣の層は厚くなっていますし、総力戦になると思います」と鈴木翔。投打に充実の静岡が、再び東邦を倒しにいく。【鈴木正章】