全国高校野球選手権新潟大会で2年ぶり11度目の優勝を決めた中越ナインが、決勝から一夜明けた25日、同校で開かれた優勝報告会に出席。全校生徒約1000人に応援への感謝を伝え、甲子園での活躍を誓った。放課後はグラウンドに出て軽めのメニューで汗を流し、甲子園に向けての準備を始めた。

 ユニホーム姿の中越ナインが、全校生徒約1000人が見守る中、体育館のステージに登壇した。本田仁哉監督(41)を先頭に、県大会優勝旗を手にした小鷹葵主将(3年)らベンチ入りメンバー20人と記録員の石田圭祐(3年)が続いた。授業の合間を縫うように行われた午前10時からの報告会。視線を浴びながらあいさつをした小鷹主将は「皆さんの応援のおかげで優勝できました」と感謝を述べた。

 前日24日の新発田との決勝は、学校初の全校応援だった。バス24台で長岡市から新潟市のハードオフ新潟に中越の生徒、関係者ら1000人以上が駆けつけた。一夜明け、小鷹主将は仲間たちを目の前にし、「これだけ多くの人に応援されていたのか、と、あらためて感じた」。支えられていた実感が湧いた。

 小鷹主将の前にあいさつをした本田監督は、試合後、多くの知人から祝福のメッセージをもらったことを明かした。そして「野球部よりも『吹奏楽、チアリーダー、そして中越の一般生徒の表情や雰囲気、応援する姿勢が素晴らしかった』と褒めていただいたことが、いちばんうれしかったです」と話した。生徒の声が後押しし、チームの一体感を生んでいた。

 100回記念大会出場に、学校側は8月2日の組み合わせ決定を受けて、応援態勢を整える。小鷹主将は「ベスト8を目標に堂々と中越の野球をしたいです」と誓った。そして「甲子園でも応援をお願いします」。大舞台でも期待に応える。【斎藤慎一郎】