秋季関東大会に20年ぶりに出場した東農大三(埼玉2位)は、土壇場の9回に逆転を喫し、30年ぶりの勝利を飾ることができなかった。

継投策が勝敗の明暗を分けた。8回まで、先発の井口真之介内野手(2年)が8安打されるも1失点に抑える粘り強い投球を見せた。2-1で迎えた9回表、先頭打者を四球で歩かせると、高広聖也監督(31)は「疲労が蓄積している」とエース飯島一徹投手(2年)を救援に送り出したが、これが裏目に出た。四球から2連打を浴び3失点。逆転を許し、勝利を逃した。飯島は「力んでしまい、球が高く浮いてしまった。1点リードの場面での交代で、勝利を意識してしまったかもしれない」と振り返り、高広監督は「県大会から井口、飯島の2人で戦ってきた。今日も苦しい場面で交代させようと考えていたが、今振り返れば流れがよかった。今日は交代させない方がよかったかな、と思います」と悔やんだ。

スタンドでは、控えの部員たちが名物の「大根踊り」を披露。選手たちに声援を送り続けた。先発の井口は「自分たちにしかない応援で、力になりました。夏は、もっとこの応援を皆さんに見せられるように成長したい」と、雪辱を誓った。