第1回大学野球オータムフレッシュリーグが今日23日、静岡・草薙球場などで開幕する。静岡は23日に早大と対戦。「内野手リーダー」の樋口裕紀二塁手(2年)を中心に、大学生から多くを学び取る姿勢だ。

春夏通算41度の甲子園出場の静高が、東京6大学で最多45度優勝の早大に挑む。堅実な守備と、しぶとい打撃が持ち味の樋口が、目を輝かせて言った。

「6大学の中でも伝統のある早稲田とやれるのは貴重な経験です。走攻守のすべてがお手本。試合をやりながら、吸収していければと思います」

対する投手も実力者ばかりだが、対戦を心待ちにしている。「高校生より1つ、2つ上のレベルを肌で感じてみたいです」。

チームでは、内野手陣のまとめ役を任されている。大声と全力プレーでけん引しており、「高校生なりのひたむきさ、1球への思いは負けないつもりです。心の面では対等にやりたいと思います」とも話した。

エース左腕の斉藤颯斗投手(2年)も、貪欲に学ぶ姿勢だ。「甲子園で見た投手もいますし、投球の組み立てや、走者を出したときの振る舞いなど、いろいろ参考にできる部分があると思います」。斉藤自身の目標が「東京6大学からのプロ入り」のため、今回の対戦は、自身と6大学のレベルを知る良い機会になりそうだ。

チームとしては、今秋は3年連続で東海大会出場を果たすも、1回戦で敗退し3年連続のセンバツ出場が難しくなった。早大との対戦で、勝敗以上に重要な何かをつかむ決意だ。【鈴木正章】

◆大学野球オータムフレッシュリーグ 出場機会の少ない大学1、2年生の育成を目的に創設。大会期間中は地域貢献の一環として、地元高校チームとの交流試合、大学選手による小学生、未就学児への野球教室なども開催される。入場料は育成助成金の名目で1口1000円から。高校生の試合が行われる球場では、終日無料となる。