第91回選抜高校野球大会(3月23日から12日間、甲子園)への出場を濃厚にしている履正社(大阪)が4日、茨木市のグラウンドで新年初の練習を行った。午前中には学校近くの豊中市の服部天神で恒例の必勝祈願を行った。

練習前に田淵一樹投手(1年)の祖母が手作りしたお守りが全員に配られた。「勝」と刺しゅうされたもの。岡山市に帰省した際に受け取った田淵は「まさか全員分作ってくれているとは知らず、びっくりです。(秋の)近畿大会はメンバーを外れて、心配してくれた。『甲子園は見に行くから』と言ってくれているので、絶対にメンバーに入りたい」と決意を新たにした。

昨秋の近畿大会でベスト4入り。最速145キロ左腕の清水大成投手(2年)や井上広大外野手(2年)らを擁し、投打のバランスがいい。優勝候補の一角にも挙げられている。

主将の野口海音捕手(2年は)は「まだ1日だけど、センバツが近づいて来て、みんなの意識が変わってきているのかなと感じた。1つ1つのプレーでも選手同士の会話が増えていた。昨年は春に甲子園に出られず、夏も大阪桐蔭に負けたので、今年は取り返したい。春も夏も甲子園に出て、日本一になるのが目標です」と力強く語った。

昨夏の北大阪大会で好投し、スーパー1年生と騒がれた逸材ですらメンバー入りが危うい。激しいチーム内競争を表すように、新年早々からグラウンドには緊張感が漂っていた。