【第1試合(9:00)筑陽学園(福岡)-福知山成美(京都)】

筑陽学園はセンバツ初出場。昨秋、自慢の投手陣を武器に九州大会を初制覇した。今春に最速を更新した145キロ右腕のプロ注目、西舘昂汰投手(3年)に加え、右腕・西雄大投手(3年)、左腕・菅井一輝投手(3年)の3投手が原動力となった。

西は制球が武器で安定感は抜群。西舘は速球を武器に、ピンチにも動じない強心臓の持ち主で救援でも持ち味を発揮する。昨秋には2完封を含む3完投をマークするなど、成長が著しく、防御率0・88は大会出場主力投手中3位だ。そこにタイプの違う菅井が入ることで、継投策で逃げきってきた。

打線は昨秋公式戦、打率4割6分を誇った4番で主将の江原佑哉内野手(3年)が中心。1番打者は西日本短大付(福岡)で夏甲子園優勝経験の父を持つ俊足好打の中村敢晴(かんせい)内野手(2年)。6番打者は、樟南(鹿児島)で夏甲子園準V投手の父(真一郎)を持つ、福岡大真外野手(3年)が座る。1発が魅力のスラッガーだ。江口祐司監督(56)は元西日本短大付コーチで優勝を経験。甲子園にゆかりのあるチームで春夏通じて甲子園初勝利を狙う。

◆筑陽学園の主なOB 広島長野久義、阪神谷川昌希、元サッカー日本代表久保竜彦

福知山成美は「京都王者」の看板を背負う。近畿大会は8強どまりだったが、安定感のある戦いぶりが評価されて5年ぶりの春切符をつかんだ。

エース小橋翔大(3年)が精神的支柱。制球力があり、クレバーな投球術で打たせてとるスタイルは一級品。打力もあり、岡田健吾内野手(3年)とともに珍しい「ダブル主将」も務める。メンバーでただ1人の福知山市出身で、地元の高い期待を受けて甲子園に乗り込む。

女房役の原陽太捕手(3年)は昨秋2本塁打と長打力があり、打点12もチームトップ。近畿大会では履正社(大阪)に0-5と力の差を見せつけられた分、甲子園で勝つための意識はチーム全体に浸透した。強豪・筑陽学園が相手だが、粘り強く戦えば勝機は広がる。

◆福知山成美の主なOB DeNA桑原将志外野手、阪神島本浩也投手