筑陽学園が西日本短大付との接戦を制して春夏連続で、夏は16年ぶり2度目の甲子園を決めた。

序盤は0-3と劣勢だったが、5回に2点を返して反撃ののろしを挙げると、6回に進藤勇也捕手(3年)が左翼ポール際に逆転の2ランを放って試合をひっくり返した。投げても先発の西舘昂汰投手(3年)が西日本短大付の強力打線を抑えきって完投勝利を挙げた。

江口祐司監督(56)は涙で声を詰まらせながら「西舘は最後までよく投げてくれた」とエースの奮闘をたたえ「甲子園では挑戦者のつもりで戦います」とセンバツ8強以上の成績を目指す。逆転弾の進藤は「西舘を助けたかった。後ろにつなぐ意識で打席に入りましたが打った瞬間(スタンドに)入ると思った」と胸を張った。

西日本短大付は、チャンスを多くつくりながら決定打を欠いて逆転負けを喫した。

昨年秋の九州王者だった筑陽学園と、今年の春の九州王者だった西日本短大付の王者対決は筑陽学園に軍配が上がり、福岡では11年九州国際大付以来、21度目(11校目)の春夏連続出場校となった。

◆筑陽学園 1923年(大12)に創立した九州家政女学院が前身。筑陽女子高に変更し、65年に太宰府高を統合して現校名に。生徒数は1443人(女子632人)。野球部は60年に創部で部員は70人。甲子園は春1度、夏は2度目。主なOBは長野久義(広島外野手)谷川昌希(阪神投手)ら。太宰府市朱雀5の6の1。新田光之助校長。