3年ぶり6度目出場の鶴岡東(山形)が6-4の逆転で高松商(香川)を下し、15年以来4年ぶりの勝利を挙げた。2回に先制され、3回に追加点を許すも、5回にこの日誕生日を迎えた丸山蓮外野手(3年)が逆転2点適時打。9回には竹花裕人外野手(3年)が左翼ポール直撃のダメ押し2ランを放った。投げては左腕リレーがはまり、先発・影山雄貴(3年)が6回2失点と踏ん張り、7回から救援の池田康平(3年)が相手の反撃をしのいだ。14日の2回戦では第2試合で、センバツ準Vの習志野(千葉)と対戦する。花巻東(岩手)は鳴門(徳島)に4-10で敗れた。

    ◇    ◇    ◇

鶴岡東は4年ぶりの勝利を挙げた。2点を先行される苦しい展開をひっくり返したのは、この日18歳になった丸山蓮外野手(3年)だった。5回表2死満塁、カウント1-1からU18日本代表候補の左腕・香川卓摩(3年)が得意とするチェンジアップを捉えると、三塁ベース直撃の逆転2点適時打。8回には右中間を破る二塁打を放ち、山形大会3戦連続本塁打の打撃センスを見せつけた。

丸山が2回先頭で打席に入ると、応援席からハッピーバースデーの大合唱。最後は敵味方関係なく球場全体から拍手が湧き起こったが、「打席に集中していたのであまり聞こえなかった」。15、16年に出場した兄大さん(亜大3年)を応援席で見つめてから3年。今度は自ら主役になった。

9回には竹花裕人外野手(3年)が左翼ポール直撃のダメ押し2ランを放った。甲子園練習が行われた2日は、佐藤俊監督の48回目の誕生日。夕食時にサプライズでハッピーバースデーを全員で合唱すると、一見こわもて? の佐藤監督が相好を崩した。プレゼントは渡さなかったが、大井は「プレゼントは9日に渡します。甲子園勝利です」と内緒で誓い合い、有言実行した。【野上伸悟】

▽鶴岡東・宝田健太内野手(3年=5回に反撃の口火を切る左前打を含む2安打)「投手が頑張っていたので何とかしたかった。リードされていたけど絶対に取り返せると打席に入った」

▽鶴岡東・竹花(3年=9回に左翼ポール直撃の2点本塁打)「公式戦初本塁打で打てると思っていなかったのでビックリ。誰もが立てる場所ではないので、本当にうれしい」