来春の選抜高校野球大会で、東北地区の21世紀枠推薦校に選出された磐城(福島)の岩間涼星主将(2年)が17日、県高野連から記念盾を授与された。

磐城は今秋の東北大会期間中に、地元いわき市が台風19号で被災した苦難に負けず、46年ぶりの8強入りを果たした。大会後に行った復旧ボランティア活動も評価され、3年連続で福島県の推薦校に選出。13日に日本高野連から「21世紀枠」の東北地区候補校として発表された。県高野連の小林喜則会長(59)は「3年連続で県推薦校に選ばれ、期待も大きい。感謝の気持ちを持って、地域のため、自分たちのために今できることを頑張ってください」と激励した。

台風の影響は現在も続く。サッカー部とラグビー部の練習拠点が被災し、野球場の外野部分を貸して練習しており、フリー打撃は制限される。それでも岩間主将は「打撃や守備の基本に帰れる時間になっている。少ないスペースでも考えながら練習している」と逆境の中、部員20人の団結力は高まっている。

出場校の発表は来年1月24日。岩間主将は「代表校に選ばれた時に、甲子園で自分たちの野球で勝ち抜いて、東北の皆さんに感動や勇気を与えられるよう、1日1日を大切に精進していきたい」。最善の準備で吉報を待つ。【相沢孔志】