今秋ドラフト候補の明石商・来田涼斗外野手(3年)が高校初の先頭打者初球本塁打を放ち、通算本塁打数を32本に伸ばした。 

豪快に振り抜き、その場で打球の行方に視線を送った。1点を追う1回裏、初球の直球を仕留めた。「結構手応えありました。(高校での本塁打の中で)手応え的に1、2位」。打った瞬間それと分かるドンピシャの当たり。両翼95メートルのグラウンドの右翼フェンスを悠々と越え、外野スタンドを囲む小高い丘の頂上付近にぶつかると、そのまま球場の外へ消える推定115メートル弾となった。同グラウンドでの場外ホームランは3年に1回ほど生まれるといい、過去には広島の18年ドラフト2位の林(智弁和歌山)が同様に特大弾を記録したという。

狭間善徳監督(56)も「はじめてあんなドンピシャを見た。間を感じられるようになってる。これは間違いない」と打撃は上り調子。来田も「思った通りにバットが振れているというのはあると思います」と表情を緩める。1年秋の近畿大会では、ほっともっとフィールド神戸の右翼スタンド上段に特大弾を放ち、名を挙げた。その1本よりも「気持ちよかったです」と会心の出来栄え。ソフトバンクのスカウトが視察する中、持ち味の打力を確実に発揮した。