十勝地区では23日、足寄が鹿追を12-1の6回コールドで下し、06年夏以来14年42季ぶりの勝利を挙げた。エース山下隼人が5回を自責点0、さらに3安打3打点と気を吐くと、主将の福田瑛二捕手も好リードし、12人中2人だけの3年生がけん引した。今春、元日本ハムの池田剛基監督(35)が就任。同監督が足寄町教育委員会の任期付職員として指導を開始した18年春に入部した1期生が、1勝を新監督にプレゼントした。

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元日本ハム内野手の池田剛基監督(35)率いる足寄が、鹿追を6回コールドで下し、06年夏以来14年ぶりの勝利を飾った。日本ハムからの派遣で18年に足寄町教育委員会の任期付職員として指導開始。今春監督となり初陣を飾った。指導1年目に入部した2人の3年生、エース山下隼人が5回自責点0、福田瑛二捕手が好リードで、勝利をつかんだ。池田監督は「2人とは1年のときから一緒にやってきた。こうやって勝てて感慨深い」と喜んだ。

同校野球部は休部状態から17年夏に6年ぶり単独出場。18年に同監督が派遣されると、人口6700人の町も高校野球での活性化を目指し、バックアップしてきた。19年冬には屋内施設を改修し、野球部が室内練習に優先利用できるように。同監督は「地元企業からお弁当を差し入れてもらったり、たくさんの応援を受けている。高校野球が町起こしの起爆剤になれれば」と前を向いた。

◆池田剛基(いけだ・ごうき)1984年(昭59)8月5日生まれ。札幌市出身。鵡川高3年のセンバツに21世紀枠で出場。高校通算39本塁打。02年ドラフト7位で日本ハム入り。05年引退。球団職員に転身し18年春、球団派遣で足寄町の教育委員会任期付職員となり足寄高を指導。184センチ、90キロ。左投げ左打ち。