山本のエースで主将の松井翔馬投手(3年)が、9失点コールド負けながら、数々のアクシデントに負けずに最後まで投げ抜いた。

試合後、右手親指に傷があった。「カーブを投げた時に爪が刺さって切れました」。部活動再開後に、これまでスライダー主体だったが、大きなカーブを習得した。「たまたま投げたら大きく曲がったので、使うようになりました」とこの日も多投したが、終盤に右手親指を負傷した。

相手が二盗を仕掛けてくると捕手の送球が直撃した。左手のグラブの土手付近だったため大事には至らなかったが「二塁送球が体に当たるのは初めてでした」と苦笑い。7回の打席では死球を受けるなど、痛い場面が多かったが、最後の夏を終え、試合後はすがすがしい、やりきった表情だった。