<高校野球千葉大会:銚子商8-6成田>◇9日◇4回戦◇成田市営大谷津球場

試合の裏に、高校野球ならではのドラマがあります。「心の栄冠」と題し、随時紹介します。

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成田(千葉)のプロ注目捕手、古谷将也主将(3年)の夏が終わった。銚子商との古豪対決に惜敗。2点を追う8回2死満塁の逆転機で空振り三振を喫し「仲間がつないでくれたのに、打てなくてふがいない。人生で一番悔しい」と絞り出した。

「見守っていて下さい」と念じて入った打席だった。今年3月に他界した天国の祖父、亘さん(享年80)への言葉。同校のOBで、野球を始めたきっかけも、成田に進学した理由も、祖父の存在だった。自粛期間中には亘さんお手製のティー打撃用ネットで打ち込んだが、この日の相手投手の決め球、カットボールを捉えきれなかった。進路はプロを志望する。「きっとおじいちゃんも『まだまだだ』と言ってくれていると思う。支えてくれた仲間にも恩返しをしていきたい」とさらなる成長を誓った。【沢田直人】