今秋ドラフト上位候補で自己最速152キロ右腕の市和歌山・小園健太投手(3年)が6回から救援登板し「進化形」を示した。この日は最速148キロで2回を4奪三振無失点。特に2イニング目は速球主体で組み立て圧倒した。小園は「速球の角度、コースを意識して速球を軸に投げました」と話した。3月のセンバツは初戦突破も2回戦で明豊(大分)に敗北。「カウント球でも速球をあまり使えず、変化球頼りになってしまった」と反省し、速球を磨く。

小園は言う。「僕自身、身長が高い方。打者の膝元に投げ下ろせれば、しっかり角度がつく」。センバツの疲労回復もあり、春の公式戦は救援登板を重ねるがさらにレベルアップするため、センバツではシュート回転も見られた速球の精度を高めていくつもりだ。

この日は複数球団がネット裏で視察した。巨人岸スカウトが「安定した投球。真っすぐの強さ、スピードがある。夏は150キロを超えてくるでしょう」と話せば、DeNA安部スカウトも「完成度は高いが、ストレートの精度が上がれば完全に1位候補になる」と高く評価した。小園健在を知らしめるマウンドになった。【酒井俊作】