第60回春季全道高校野球地区予選の組み合わせ抽選が28日、小樽、室蘭、十勝、北見地区で行われた。小樽地区では、11年夏以来10年ぶりに単独出場する小樽明峰が初戦で小樽双葉と対戦する。14年秋から16年秋まで部員ゼロとなり一時、活動休止。由利矩章(のりたか)監督(36)が就任した17年に部員1人で活動再開し、5年目での単独出場にこぎつけた。昨年から硬式野球部に特待生制度が設けられ、経験のある1、2年生が複数入部。前回出場した11年夏以来の単独1勝を目指す。

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小樽明峰がぎりぎり9人で単独出場を果たす。3月まで新3年生4人、2年生3人の計7人で活動。今春、1年生2人が加入し夢がかなった。主将の升田真外野手(3年)は「最後の年に小樽明峰として試合に出られてうれしい。全員でしっかり準備をして勝利を目指したい」と意気込んだ。

14年夏まで少数ながら連合チーム参戦も、同年秋から16年秋まで部員ゼロ。2年間、活動を休止した。17年に、野球経験のある生徒の希望で活動を再開。部員1人と元高校球児の由利監督の2人で、まずはグラウンドの草むしりから始まった。だが、18年春の新入部員はゼロ。2年間は2人での活動が続き、由利監督は「単独なんて無理なのではと思っていた」と振り返る。

一昨年、現3年生4人が加わった。中学時代の経験者はいないが、野球愛では負けない。升田主将は中学まで吹奏楽部。札幌常盤小5年の夏、札幌ドームで日本ハムの試合を観戦した際、抽選で当たり、試合前にレアード(現ロッテ)に直接、サインをもらった。「『いい体をしているから野球やりなよ』と言われたことが、忘れられなかった」。中学まで得意の音楽に没頭し高校1年の春、レアードとの約束を果たした。

制度変更も後押しした。昨年から、バスケットボール部だけだった特待制度が硬式野球部に拡大。最大で入学金、授業料が免除される制度が設けられ経験者2人が加わり、今春さらに2人の経験者が加入した。煙山翔和(とわ)内野手(1年)は札幌南リトルシニア出身で、唯一の硬式野球経験者だ。「先輩たちと一緒に、1つでも多く勝ちたい」と強い口調で話した。

再開5年目での単独出場に由利監督は「こんなにも早く実現できるとは」。高校から始めた5人と、中学からの経験者4人。野球を愛する9人が力を合わせ、まずは10年ぶり1勝をつかみにいく。【永野高輔】