今年の東北NO・1投手だ。春季高校野球秋田県大会中央地区予選2回戦が3日、秋田市内で行われ、ノースアジア大明桜が秋田西を4-1で破った。

ドラフト候補の最速153キロ右腕・風間球打(3年)が、今季初の公式戦で5回1安打無失点8奪三振と快投した。公式戦では自己最速の151キロを計測。スライダー、カーブ、フォーク、チェンジアップの持ち球すべてを試し、余力を残したままマウンドを降りた。

剛腕が実力の片りんを見せた。2回1死、相手5番への5球目。183センチの長身から投じた角度のある直球は151キロをマークし、二ゴロに封じた。この試合では150キロ3度、151キロ1度と大台を計4球記録。「去年、思いきり投げていたボールが、今年はその8割ぐらいで投げられるようになった」。肌寒さも残るマウンドで、昨夏刻んだ公式戦最速の150キロを1キロ更新。視察した広島田村スカウト課長は「ストレートの球威、球の質は全国でも間違いなくトップクラス。タイプ的にはうちの森下に似ている」と評価した。

風間家は長男球道(きゅうどう)さん、次男球星(きゅうせい)さん、四男球志良(きゅうしろう)さんと4兄弟全員の名前に「球」の文字が入る。「春に155キロ、夏に158キロを投げたい」。生粋の野球一家で育った球打が、新怪物になる。【山田愛斗】