4年ぶり甲子園を狙う滝川西が、昨夏の道高野連独自の北北海道大会覇者クラークを8-4で下した。1点リードの9回に2連続スクイズに成功するなど3得点。終盤に粘る相手を振り切った。途中出場でスクイズを決めた早川は「春負けていたので、負けないぞと思っていた」と、チーム一丸の勝利だった。

早川は5月上旬の練習試合でホームにヘッドスライディングした際、右橈骨(とうこつ)を骨折し、全治3カ月と診断された。「この仲間ともう出来ないのかなと不安になりました」。手術した腕にはプレートが入った状態で完治していないが、医師の了承も得て、この日は7回の代走から出場。「みんなが僕のためにというのをよく言ってくれていた。仲間のために、チームのために、また折れてもいいから頑張ろうと思っていた」と気迫で貴重な追加点を奪った。

チームメートも応えた。坪田は「早川が片手しか使えないけど気持ちで決めてくれた。僕もつながないといけないと思った」と、2者連続でスクイズに成功。9回154球の熱投も光った。目指すは17年以来の聖地。早川は「今までみんなが支えてくれたので、みんなと次も頑張りたい」。恩返しのためにも長い夏にする。【山崎純一】