高校通算56本塁打でプロ注目の昌平・吉野創士外野手（3年）の夏が終わった。「チャンスで1本が打てなかった。悔しいという思いが大きい」と話しながらも、しっかりと前を向いた。

浦和学院のタイプの違う3投手を打ちあぐね3打数無安打。7回に1点を挙げ、なお2死三塁の場面では、三塁への打球で一塁へ果敢にヘッドスライディングを試みたが三ゴロに。得点にはつながらなかった。「何としても1点を取りたかったので…」。アウトにはなったが、この気迫あふれるプレーが、吉野の高校野球最後の打席になった。

大会前に腰を痛め本調子ではない中での出場だった。試合後には「力が入らない。（今の調子は）4～5割程度。普段なら打てるボールも打てずに終わった」と明かした。それでも、チームの主砲として「自分にはできることがある」と気持ちを切り替えた。「我慢強くなったと思います。ホームランを狙わずに、場面に応じた打撃を心掛けることができました」と、敗戦にも自身の成長をつかんだ。

今後の進路については「これから、監督とゆっくり話しあって決めたいと思います」としたが、将来の目標を聞かれると「最終的にはプロで活躍する選手になりたいです」と力を込めた。